事務職の仕事は、比較的に障害者雇用で採用した人材に割り振られやすい職種の一つになります。
特に店舗や工場などを持っていない企業にとっては、障害者に任せやすい雑務が事務系の仕事しかないのが一番理由と言えるかもしれません。
ただ、事務職に就くことが簡単かと言われると残念ながらそのような事はありません。
身体障害者の人で、身体的な配力をしてくれれば健常者と同じ事務の仕事ができたり、経理等の事務経験が既にあるのでしたら、ハードルは下がりますが、そのような人は少ないと思います。
また、事務の仕事になると電話対応ができるかどうかでも採用されるかハードルは変わってくると言えるかもしれません。
上記の点を満たす事が難しい場合でも、事務の補助としてファイリング作業や簡易な資料の作成、郵便の整理といった仕事を軽度の知的障害者や発達障害などを抱える人材に割り振れるケースもありますが、そのような場合は採用する人数は極端に少なくなります。
そのため、仕事内容が難しい…というよりも、競争の倍率が上がりやすくなると言えるかもしれません。
事務職の仕事自体が一般雇用・障害者雇用問わずに人気のある職種になるので、応募も集まりやすいです。
そのため、企業側が人を選びやすいとも言えます。
その中で採用して貰うには、事前に応募書類の書き方や面接の受け方などを学び、練習しておくことが必要になると思った方が良いかもしれません。
事務職として採用される際に見られる点
前述したように、やはり配慮があれば健常者と同じように働ける人が採用されやすいの仕方がない側面と言えます。
ただ、最近は少子高齢化の影響もありますし、障害者雇用をする企業が増えているので、事務職といえど、企業側もあまり選り好みできなくなってきています。
特に中小企業関連は、人を選び過ぎる事ができないケースが多いです。
しかし、それでも最低限の条件をクリアしていないと採用に繋がる事は少ないです。
具体的に面接などで見られる点としては
・履歴書・職務経歴書に誤字脱字などが多くないか
・挨拶ができるか
・明るく、笑顔を作れるか
・報告、連絡、相談ができるか
・雇用上のカウントがでくる勤務時間を希望しているか(週30時間以上勤務できると良いです)
・通勤や日常生活を自分でできるか
最低限上記の点はできないと採用される可能性は下がると思った方が良いかもしれません。
その上で、電話の対応や事務の仕事の経験の有無、資格(簿記やパソコンの資格)があればより有利になると言えます。
また、面接だけではなく、実習などでしっかりと判断する企業も増えているので、付け焼刃では突破しにくくなっているので注意してください。
企業としても、問題を起こさずに長期的に働ける人を選ぶために、仮に応募者が少なくても一定の基準は設けて、基準以下なら採用を見送ると思った方が良いと思います。
支援機関や転職エージェントを上手く利用する
障害を抱えながら働く場合は、どうしても職場の配慮が必要になります。
自分と同じ障害を抱えている人材を採用した事のあるような大手企業でしたら、ある程度マニュアルが作られ、職員にも理解が浸透している事を期待できますが、そのような企業は少ないと思った方が良いです。
企業に悪意が無くても、どうしてもズレは生じる可能性を考慮するべきです。
そのため、支援機関や転職エージェントなどを間に入れて、仲介して貰える存在に頼れる環境を作って働く事をオススメします。
企業としても、支援機関や転職エージェントの情報やノウハウがあった方が安心して採用できるので、個別に応募してくる障害者よりも支援機関を通した応募の方が採用率も高くなります。
そのため、将来的な点も含めて安心して働く事を考えるなら、支援機関の利用を考えてみてはいかがでしょうか?