障害者雇用で定年まで働けるかどうかに関しては、基本的に正社員で働けているかどうかが大切と言えるかもしれません。
正社員として雇用されているのでしたら、おそらく無期雇用として扱われている方が大多数だと思うので、障害が悪化したり、病気・事故などが理由で、休職をしても回復が見込めず、業務を遂行できなくなる…といった事態になったり、あとは就業規則に違反した行為などをしなければ基本的には定年まで働けると思います(倒産・業績悪化によるリストラなどの例外もあると思いますが)。
しかし、障害者雇用で、最初から正社員として採用することは稀だと思います。
基本的には、契約社員やパートなどからのスタートの事が多いと思います。
そして、障害者雇用の正社員以外の場合は、有期雇用として1年を目安に更新するかどうか企業側が決める事が多いと思います。
そのため、安定して定年まで働き続けることを考えるなら、正社員として働けるようになることを一つの目標としても良いかもしれません。
正社員になるのは難しいのか
正直に言えば、障害者雇用で正社員になるのは難しいと思います。
もちろん、無理ではありませんし、実際に障害者雇用の正社員として働いている人はいらっしゃいます…が、残念ながら決して多くはありません。
やはり、企業としては正社員として一度採用すると、簡単に解雇することはできなくなるので、障害の悪化などで仕事ができなくなったりするリスクを考慮すると躊躇いがちになりやすいです。
また、正社員としての待遇にする場合は、一般正社員との待遇の差や仕事の割り振りなどにも、頭を悩ませやすいといえます。
そのため、障害者雇用として働くには、一定の配慮のがあれば、健常者と変わらない仕事ができるくらいの能力はは求められると思った方がよいです。
そして、出世していくなら、管理職として働ける程の能力や残業といった面でも耐えられる事を期待されるようになるので、設備面や通院などの最低減の配慮の下で働く事になる覚悟も求められる可能性を考慮した方が良いかもしれません。
もしくは、多少配慮があっても、認められる程に優秀になるか…です。
もちろん、この辺り企業によっても基準が違いますし、待遇も同様です。そのため、私の一つの考察として受け止めて頂ければ幸いです。
障害を隠して正社員になるのも一つの手段
知的障害者や配慮が必ず必要な身体障害者の場合などは障害を隠して働く事は難しいと思いますが、精神障害者や一部の身体障害者よっては、障害を隠して正社員になることはできる可能性があります。
実際に、発達障害者等の場合は、就職した後に自分が障害者であることに気づくケースもあります。
ただ、デメリットとしては、就職した後に業務についていけなかったり、障害が悪化してうつ病などになってしまう事もあります。
身体障害者の場合は、配慮がないと命に関わる事もあると思います。その辺りもしっかりと考慮した上で、クローズとして就職活動するべきかどうか考えるべきと言えます。
障害年金なども考慮した上で働き方を考える
知的障害者や重度の発達障害者だったり、フルタイムで働く事が難しい身体障害者などになると、どうしても正社員として就職する事が難しく、時短勤務として働かざるを得ないケースも珍しくないと思います。
その場合は、障害年金なども考慮した上で、将来設計を立てて行きましょう。
働いたら必ずしも障害年金が貰えなくなるわけではないですし、正社員として定年まで働かなりと老後を絶対に過ごせないという訳でもありません。
それ程までに日本の福祉は、障害者や高齢者に厳しいという訳ではありません。
家族、福祉事務所、市町村の担当課などと相談する事も出来ますし、就職に関してならハローワークや就労移行支援事業所、転職エージェントなどで相談することもできます。
もし、不安を抱えているなら一人で抱え込まずに、周りに相談して、解決策を一緒に考えて貰うようにしましょう。