障害者のスポーツをしている人の中には、スポーツでお金を稼いで生活していくことができないかと思っている人もいらっしゃるかもしれません。
リハビリや人との繋がりを増やすために始めたスポーツを始めたが、生きがいになり、アスリートとして本気で活動したいという気持ちは決して悪い事ではありませんし、その気持ちは生きて行く上で重要な原動力になると思います。
しかし、残念ながらスポーツでお金を稼いでいくことは非常に難しいです。
健常者のオリンピック種目になっているスポーツに打ち込んでいる人でも、種目よっては生活がギリギリ、または仕事と競技の両立が求められていることも珍しくありません。
確かに障害者スポーツのプロ選手として活動して、スポーツを中心に生活を成り立たせることに成功している人もいらっしゃいます。
しかし、車椅子のテニスの海外大会の賞金に手が届く人や、海外でプロ契約を結べるレベル人のなります。
知名度が上がれば、個人にスポンサーも付くので、よりお金を稼ぎやすくなると言えますが、その場合は障害者スポーツの中でも比較的に有名であり、大きな大会やプロチームがあることが前提となると言えます(賞金額やプロチームなどが存在するかどうかも関わります)。
その上で実力が求められます。
正直に言えば、日本は障害者スポーツがまだまだ浸透していません。そのため、プロとして活動していくなら、国際的に活動して行く覚悟と、メジャーで人気のあるスポーツができることが求めらえると思った方が良いと思います。
ただ、私自身もプロチームや大会の数、賞金金額について詳しいとまでは言えないので、もしプロとして目指したい競技の候補があるのでしたら、そもそもプロとして活動していける競技などのかどうかを事前に調べるようにしましょう。
仕事と競技を両立できないか考える
仕事と競技を両立できないか考える
競技だけでは生活ができないのでしたら、仕事と両立することを考えるしかありません。
しかし、アルバイトといった仕事では思ったように稼ぐことができませんし、時間は確保できても将来に不安を感じて、競技に打ち込みにくいと思います。
そのため、最初から正社員は難しくても、民間企業の障害者雇用の契約社員などを目指すとよいと思います。
パラリンピックの注目度の上昇、そして法定雇用率の上昇などから、アスリート障害者の採用を積極的に進め始めている企業も少しずつですが増えています。
アスリート障害者として採用して貰えれば、大会の日の休み、遠征費、残業の配慮などを期待する事ができます。
正社員に関しては何とも言えないので、選考を受ける中で、引退後も働けるかどうかの確認は大切と言えます。
ただし、業績が悪くなれば、健常者・障害者関係なく解雇される危険性はあるので、就職先を探す際は、「どこでもいい」などとは思わず、他の職場に転職・再就職できるようなスキルを得られる企業に働けるようにする事をオススメします。
仕事をしなくても生活保護といった手段もありますが、引退後に趣味としてスポーツを続ける余力がなくなることは覚悟する必要があります。そのため、生活を充実させるなら、やはり自分でお金を稼げ力を身に着けらるようにして損することは無いと思いますよ。
生半可な覚悟では続けられない
障害者スポーツに限った話ではありませんが、仕事をしながらスポーツの大会などに参加することは、体と精神に相当の負担を与えます。
また、仕事もあるのでスポーツのことをだけを考えていられる訳でもありません。そのような環境の中でスポーツを続けて結果を出していくには体調・精神面の管理が大切になります
そのため、主治医との体調面の相談などを忘れないようにすることは大切ですし、メンタル面の不調に備えて、周りに相談できる相手などを作ることも大切です。
また、仕事をしていても、競技用の用具を購入するとなると、かなりの出費になるので、なかなか余裕をもった生活をすることも難しいと思います。
大会に出る際も、遠征のために自分で生活面、移動、準備などをできるようになる必要もあります。
そのような中でアスリート障害者として活動していくには、生半可な覚悟で続けられないと思います。
そのため、趣味として活動するだけではダメなのかどうかも活動を始める前に考えてみても良いかもしれません。
その上で、本気で挑むかどうか決めることをオススメします。
アスリート障害者としての就職活動に関しては、
で詳しく述べているので参考にしていただければ幸いです。